映画「ヒステリア」

 映画「ヒステリア」を観ました。

 バイブレータ誕生秘話を描いた、イギリス映画の風味が強く感じられるユーモラスな実録ドラマ(本当なのかな?)。予想していた以上に面白かったです。


 ヴィクトリア朝のイギリス・ロンドン。先進的な治療を行いたい生真面目な青年医師グランビル(ヒュー・ダンシー)は、保守的な病院長の元では長続きせず、どの病院も短期間で馘首になってしまう。

 今度こそ気持ちを切り替えてと就職活動に邁進するものの、今までの経歴から彼を雇う病院は見つからない。そんなグランビルを雇ってくれたのは、婦人科の医師で上流階級の女性のヒステリー治療を専門に行なっているダリンプル(ジョナサン・プライス)だった。

 女性の秘所をマッサージすることでヒステリー治療を行うダリンプルの診療所は大繁盛。若くてハンサムなグランビルも人気を博し、ダリンプルの次女エミリー(フェリシティ・ジョーンズ)と婚約をするまでになるが、女性の自立を目指して福祉施設を運営するダリンプルの長女シャーロット(マギー・ギレンホール)に骨折した労働者階級の女性の治療を頼まれた事から、シャーロットの生き方に惹かれていく。

 そうした中、あまりに多くの女性の治療を続けた為、グランビルの腕は動きが鈍くなって治療に失敗し、ついに診療所を解雇されてしまう。


 大人の玩具誕生を描いた実話物語と聞いていましたが、どちらかというとメイン・テーマは男性に従属するものと考えられていた女性の自立の物語のようです。

 火の玉のような性格のシャーロットがふと見せる仕草はなかなか愛らしく、結婚はしたいけど対等なパートナーでなければイヤだという言葉が、この映画の主題を良く表せています。


 あまり評判になっていないけど、ユーモアがあって明るくて主張がハッキリしていて、面白い映画ですね。




コメント